国内作家【あ行】
『額田女王』井上靖|新潮社(新潮文庫)|2025.10.21 読了 歴史で人気があるところとすると、やはり戦国時代や幕末あたりであろうと思う。それはやはり激動の時代であったからであろう。ぼくもまた歴史でどの時代が好きかと訊かれれば、幕末である。傑物た…
『第七官界彷徨』尾崎翠|河出書房新社(河出文庫)|2024.12.26 再読 年末からずっと飲み通しで、正直本を読む暇があまりなく、気づいたら大晦日ということでこれが年内最後の読書記録となる。気づいたら70冊目になっていて、昔ほど本を読んでいるわけでも…
『山椒魚』井伏鱒二|新潮社(新潮文庫)|2024.10.3 読了 かつてぼくが志した文学というものの地平の端に、まだなんとなくでもすがりついていられるのも、開高健が好きだという背景があって、その開高さんが尊敬したのが井伏鱒二だ。本ってやっぱり繋がって…
『深い河』遠藤周作|講談社文庫|2024.09.12 読了 小学生の頃、初めて聖書を読んだ。ぼくはクリスチャンではないし、家も浄土真宗なので、なぜ聖書があったのかはわからない。きっと、ミッション系の私立中学に通っていたひとつ上の兄のものだと思う。 キリ…
2024/05/06読了 多少偏りはあるけれど、これまでたくさんの本を読んできた。もちろん、ぼくなんかよりももっとたくさんの本を読んでいる人は大勢いるのでその数を競おうというのではない。ただ、たくさん読んできた本の中には、残念ながら記憶というその特性…
今まで恋をして後悔をしたことがあっただろうか。── うん、なかなか気持ち悪い書き出しだ。ぼくが今、10代や20代であればまだ許されるような書き出しだけど、残念ながらぼくはもう40代手前であり、バツイチ独り身を謳歌し、もうあとは枯れ果てるだけというと…
冬に秋田へ旅行した時、電車の中に閉じ込められたことがあった。 二十歳になったばかりのことで、一人旅だった。新幹線から雪のちらつくホームに降り立った時、低く重たい雲の隙間から薄日がさしていた。しかし、羽越本線に乗り換えて山形の県境の町に近づい…