BOOKWORM

本は鎖のようにつながっている。そんな”ぼく”の読書体験とちょっとした感想、とか。

作家名【あ行】

016|誰でもない男/『海底二万里』ジュール・ヴェルヌ

離婚をした時、いちばん最初に思ったのは、まあ、こんなもんだろうと思った。 ぼくはぼく自身の時間に対してあまり期待なんてしてこなかったし、それは今でも変わることはない。だから、そういうネガティブなライフイベントも、まあ、こんなもんだろうと思っ…

009|『スモールワールズ』一穂ミチ|人生に触れた時の優しさや淋しさ

<内容>夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人ーー書下ろし掌編を加えた、七つの「小さな世界」。生きてゆくなかで抱える小さな喜び、もどかしさ、苛立ち、諦めや希望を丹念に掬い集めて紡がれた物語。 冬に秋田へ旅行した時、電車の中…

003|『複雑なタイトルをここに』ヴァージル・アブロー|君のDNAは?

<内容>ファッション・レーベルOff-Whiteを率い、ルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターも務めるヴァージル・アブローが、ハーバード大学デザイン大学院で行なった特別講義の記録。 服が好きだ。 別にオシャレが好きというわけではなく…